石人像の特徴はナプのタマドゥエ村の人物像ペカタリンガとペカセラの彫りは浅いが、全体に整形がなされ、顔が小さく、頸が明瞭で、人に近い体型に彫られている。これに比べ他地域の石像の中には背部の整形が不十分なものがある。各部は深く彫られているが、顔が大きく、頸が短く、口が省略され指が非常に長いものや本数も2本、3本と少なく、抽象化された印象を受ける。(以下に続く)
また、眼の表現には円形とつり上った楕円形・三日月形のものがあり、ナプ南端のロンポ村からベソア北西のポケケアではつり上った楕円形をし、首(胸)飾りが彫られているものが多く見られる。 三日月形の眼はベソハのハンギラ村付近でしか見られない。
大きさは大別して大型(全長約4~2.5m),中型(全長約2.5~1.5m),小型(全長約1.5~0.5m)のものからなる。大型のものほど彫が深く、各部が明瞭に彫られ、指も5本で、口、性器も明瞭に表現されている。小型のものは顔と頭部は彫られているが、体部は不明瞭である。 石人像の変遷は当初人に近い体型であったが、後に体に対する頭部の比率が大きくなり、各部が誇張され大型化する。その後抽象化され、省略され、小型化すると考えられる。 ページの最上部へ